版木画家、中島通善の木版画作品の世界をお楽しみ下さい。

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日本の面影

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■2017年
6月 ゲーム化
2月 ゴジラ

■2016年
9月 女性のちから
4月 春爛漫

■2015年
11月あれから
6月もういいよ!
1月長生きは ため息

■2014年
8月擬装化
5月古き良き
2月
■2013年
10月 竜巻き
7月 退屈
4月 あうん
1月しかめやも

■2012年
10月 『公』の喪失
6月 利己中
3月 ちから

■2011年
12月 ルーブルから戻って
9月 節テレ 廃テレ
5月 なめたら それまで
1月 なんじゃこれ?
■2010年
8月 地デジ地デジ
4月ノーマル・フォーマル・日の丸
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ゲーム化

 世の中、変えなくてもいいものがやたら変えられていく。スーパーのレジや駅の券売機から役所や業者の担当者・責任者まで、まるでゲーム感覚で変えられていく。生活には馴染むという感覚が希薄になり人や物事への風情や愛着というものが失われていく。

政治は口と筆さえあれば論ずるのは難しくない!と永井荷風は言い放ったが、今や政治も選挙もマスコミもゲーム感覚に陥り、ゲーム化は“いじめ”や北朝鮮の“打ち上げ花火”にまで及んでいる。

ましてやテレビは面白くもないのに馬鹿笑いを無理に放って視聴者をだまくらかし、さらなる世の中のゲーム化に拍車をかけていく。

笑いは大事ではある! しかし笑いとは心の喜びであって、ゲーム感覚とは馴染まない。

嘘のない笑いを見たければ、赤ん坊の顔を見るとよい! 赤ん坊をじっと見つめて、先に赤ん坊が笑ったらおのれの顔は、まあまあ及第点、もし赤ん坊が無表情か泣き出しでもしたら自分の生き方を反省することだ!!

19世紀ロシアの思索家ゲルツェンは、政治家や革命家が高いところから物を言って聴衆に影響を与えることの方が、ひとりの子供、ひとりの女に影響を与えることよりも、はるかにたやすいと説いている。

以前、都立大学駅前にあった鰻屋のお父さんは、『裂き3年、串刺し8年、焼き一生』と教えてくれた。ここには職人の培ってきた日本人の矜持があった。何事も前衛はたやすく、まとものほうが難しいのだ!

兼好法師も、改めて益なきことは改めぬをよしとする、と諭した。便利は退屈を拡大させ物事のゲーム化を促す。ゲーム化は、勝つことよりも相手を打ちのめすことに満足を覚える。“いじめ”は減らないわけである。

さて、3月の清月堂最後の個展、4月の弘前・田中屋画廊の個展も顧客の皆様のお力添えで無事終了いたしました。有り難うございました。年内は12月のルーヴルでのナショナル・ボザール展だけで予定はありませんが、銀座の版画の老舗養清堂には、数点置いておきます。また、展示会場が決まりましたときにはご通知致します。



2017年6月 父の日を前に 中島通善

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